宇宙基礎編 ~ ホーキング放射
トップ >> 宇宙基礎編 ~ ホーキング放射
ホーキング放射(ほーきんぐほうしゃ)とは、ホーキングが量子力学と一般相対性理論の両方を用いて予測した物理現象である。ホーキング輻射(ふくしゃ)と書かれることもあるが、常用漢字により「放射」と表記する。ホーキングによると、ブラックホールの絶対温度Tは次式で与えられる。 Tfrac{hbar c3}{8pi kGM} ここで k:ボルツマン定数、M:ブラックホールの質量 である。つまり、ブラックホールは完全に「黒い」わけではなく、その質量で決まる温度T[K]の熱放射を放出していることになる。これをホーキング輻射と呼ぶ。ホーキング輻射で光子を放出するとブラックホールの質量は減少する。上式から、ブラックホールは質量が小さければ小さいほど高温であるといえる。とはいえその温度は、例えば太陽の数倍の質量を持つブラックホールの場合、上式から100万分の1[K]程度となり、通常の恒星質量クラスのブラックホールでは宇宙背景放射の温度よりもずっと低い。しかし、遙かに長い時間で見れば、閉じた宇宙でない限り全てのブラックホールはホーキング輻射により最終的に蒸発してしまうと考えられている。